虫歯と歯周病を予防する3DSマウスピース除菌治療は生活習慣病の改善にも効果があります。
歯周病や虫歯は細菌感染によって起こる病気です。どちらもなりやすい人、なりにくい人がおり個人差があるのはご存知だと思いますが、歯医者さんでの定期健診とご自宅での口腔ケアをきちんとおこなえば予防することは可能です。
しかしリスクの高い、虫歯や歯周病になりやすい患者さんは、予防歯科治療が大変難しいことは事実です。
今回そのような方にお勧めなのが、虫歯菌や歯周病菌を除菌する治療「3DS」マウスピースです。
「3DS」と言えば、任天堂のゲーム機を想像しますが、歯科治療の3DSは(Dental Drug Delivery System)の略で、虫歯や歯周病の予防効果を高めるためにおこなう最新のマウスピースを用いた予防歯科治療です。
オーダーメイドで作った専用のマウスピースに薬剤を注入して装着することで、虫歯菌や歯周病菌に直接作用させて除菌し、悪化させる要因である歯垢の定着を集中的に抑える画期的な治療は、1998年にロンドン大学が開発し、虫歯菌や歯周病菌の除菌に成功という論文が医学雑誌に掲載され、マウスピースで歯全体を覆い、そこに殺菌成分を塗布したことがワクチンによる除菌を可能にしたという研究から始まりました。
この論文に基づき、臨床試験データを積み重ね応用し、歯科衛生士による歯のクリーニングと装着したトレーに薬剤を塗布することでバイオフィルムを狙い撃ちにし、ミュータンス菌の除菌が可能になることを実証。こうして誕生したのが3DS除菌法です。
この治療のコンセプトは、重症の歯周病患者の唾液には1ミリリットルあたり100万個もの歯周病細菌がいますが、それを1000個以下に減らすことが目標です。
治療は4か月以内に8回の通院と毎日の歯磨き後のトレー装着を行ない、4ヶ月以降はトレーの薬剤をフッ化物に変えていきます。
近年、細菌のDNA分析技術が進歩し、歯周病細菌(バイオフィルム細菌)と生活習慣病との関連が明らかになりつつあります。
例えば歯周病細菌は腸にダメージを与えることがわかっていますし、くも膜下出血で死亡した人の脳内から歯周病菌が検出されたり、動脈硬化の場所に歯周病菌が見つかり、認知症や癌のリスクも上がります。
歯周病菌は弱くなった歯根膜から血液中に入り込み、全身を回ります。
『歯原性菌血敗症(しげんせいきんけっぱいしょう)』という状態で、これが続くと血管に慢性的な炎症が起こると動脈硬化や糖尿病、心疾患、脳卒中、高血圧などのリスクが高くなります。
このようなバイオフィルム細菌を除菌し、生活習慣病の予防に役立つ新しいコンセプトの治療方法が3DS除去治療です。日本では今、「8020運動」と言って、「80歳で20本の歯を残しましょう」という運動があります。当院で、80歳になってもできるだけ歯がたくさん残せるようにしてみませんか?
患者様の大切な歯を守るためにも、当院の3DS予防メンテナンスプログラムの治療をおすすめしています。
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