効率的な歯周病、虫歯の予防治療 SPT(Supprtive Periodontal Therapy)に力を入れています。

   

SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)について

どんなもの??

SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)という単語を聞いたことはあるでしょうか?

今後の歯周病治療のカギはSPTだといわれています。

SPTとは歯周組織検査の結果、病状安定と判定された場合に、病状の安定を維持するための歯科医療従事者によるプラークコントロール、スケーリング、ルートプレーニング、咬合調整などの治療を主体とした定期的な治療です。歯周病の治療「SPT」とは歯周病治療のアプローチをより専門的に取り組む新しい考え方の一つでより医学的根拠(エビデンス)を大切にした効率的な先進治療を提供することが可能となりましたので今回詳しく特集したいと思います。

自覚症状が少なく悪化しやすい歯周病

歯周組織(歯茎・セメント質・歯槽骨・歯根膜)に発生する疾患のことを、「歯周病」(または歯周疾患)と言います。
歯周病は自覚症状が少ない病気で、腫れや出血、歯のぐらつきなどの症状に気付いた頃には状態が悪化し、治療に時間がかかったり、抜歯が必要となったりする深刻な病気です。

歯周病の進行度合いの一つの目安に、歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)の深さがあります。
中程度~重度の歯周病の場合、適切な治療を受け一時的に病状の安定がみられたとしても、歯周ポケットが深い状態のままであることもあります。
このような場合は、歯周病の再発が懸念されるため、安定した状態を維持するために継続して行う治療「SPT(えすぴーてぃー:supportive periodontal therapy)」へ移行することもあります。

期間

3ヶ月ごとの歯周病管理が基本となります。ただし、患者の口腔状態や病状によってSPTの間隔は適宜増減します。
例えば、最初は1ヶ月ごとに来院させ、その後は病状に応じて3ヶ月、さらに6ヶ月となることもあります。

歯周病管理の必要性

SPT時には、口腔状況のみならず全身状況を把握し、プラークコントロールの強化指導や食生活指導等の生活習慣の改善指導を含んだ歯周病管理が必要です。

SPTの終了

SPTを継続した後、歯周組織の炎症は認められず、歯周ポケットは3mm以下(プロービング時の出血はない)、 臨床的に歯周組織の健康が回復し、治癒と判定できた場合は、SPTは終了となります。
その後はメインテナンス(健康管理)になります。

SPTの効果

歯周治療の長期臨床研究から、SPTが歯周治療の良好な結果を維持するうえで、きわめて重要な役割を持つことが証明されています。
Bostanciら4)は、積極治療後に継続してSPTを行うことにより、当時10年間で3.6本前後の喪失歯数であったのを0.7本前後まで減少させることができるデータを提示し、SPTが歯の生存率を上昇させるのに有効であることを報告しています。また、SPTの有無が歯周病の指標の変化と関連していることも報告されています。
Axelssonら5)は積極治療を行った患者90人をリコール群(2~3ヶ月でリコールしSPTを行う群)と非リコール群(SPTを行わない群)に分け6年間比較した結果、リコール群は0.1~0.3mmアタッチメントゲインしたのに対し、非リコール群は1.2~2.1mmほどアタッチメントロスしたと報告しています。

表 SPTの長期臨床研究結果

報告者/報告年 Bostanci/1991 Axelsson/1981
国名/患者数/年齢 トルコ/43人/平均35.2歳 スウェーデン/90人/平均52歳
介入の内容 SPTの有無 SPTの有無
リコール期間 3~6ヶ月 リコール群のみ2年まで2ヶ月、その後3ヶ月
メインテナンス期間 10年 6年
評価結果 リコール群:喪失歯数0.7本
非リコール群:喪失歯数3.6本
リコール群:0.1~0.3mmのアタッチメントゲイン
非リコール群:1.2~2.1mmのアタッチメントロス

歯周病治療の進め方

SPTにおけるセルフケアの位置づけ

病状安定期の患者には、定期的なプロフェッショナルケアが基本となりますが、患者本人が行うセルフケア(ホームケア)も重要であると考えます。
SPTにおけるプロケアとセルフケアのバランスについて、東京医科歯科大学の臨床教授・臨床研修医指導医の内山 茂先生は下記のように説明されています。

東京医科歯科大学 教授・臨床研修医指導医内山 茂 先生によるSPTの考察

セルフケアとプロケアは車の両輪

SPTにおけるセルフケアはどのように位置づけるべきか。
私は、3~4ヶ月おきに行うSPTの間を繋ぐものだと考えています。プロケアによって状態を整えた歯周環境を維持するために、毎日のブラッシングによって、バイオフィルムが成熟しないようにプラークコントロールするのがセルフケアです。
しかし、一度形成されてしまえばセルフケアでは除去できませんから、プロケアの出番となります。そしてまた、セルフケアによってきれいな状態を維持していただく。つまり、セルフケアとプロケアはSPTにおける車の両輪なのです。
医院によっては、ウェイトがややセルフケア寄りだったり、逆にややプロケア寄りだったりということはあるでしょう。しかし、どちらかに大きく偏るのではなく、5対5、あるいは6対4くらいで均衡(バランス)が保たれていることが重要です。

 

引用文献
4) Bostanci HS, Arpak MN : Long-term evaluation of surgical periodontal treatment with and without maintenance care. J Nihon Univ Sch Dent 33 : 152-159,1991
5) Axelsson P, Lindhe J : The significance of maintenance care in the treatment of periodontal disease. J Clin Periodontol 8 : 281-294,1981

当院のなるだけ痛くない、削らない治療と予防歯科の治療を考えた時にこのSPTは理にかなっており歯周病、口臭、虫歯でお悩みの方はご相談下さい。



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