薬で治す歯周病治療
歯周内科治療との出会い
今まで歯周病(歯槽膿漏)の治療は
- 歯磨き指導
- 歯石除去
- 歯周外科手術(重症時)
が中心でした。
過去に、当院でも、上記の3つを行っても、歯肉からの出血・腫れ・口臭があまり改善しない患者さんもいました。
麻酔をし、切開して歯周外科をしたにもかかわらず、再発すると、担当歯科医師も患者さんもがっかりし、何か良い治療はないかと探していました。
探しているなか、国際歯周内科学研究会会長であられる生田図南先生のセミナーを聞き、症例をみさせて頂き、治療効果の高さに驚き、この治療法を導入しました。
実際、歯周外科手術をしてもあまり改善しなかった患者にこの治療法をしたところ、1週間後には、腫れ・出血・膿が止まり、その効果に患者さんも驚かれていました。
この治療法は、21世紀に入ってから行われている方法で最新式の治療方法「内服薬を使った歯周内科治療」です。
歯周内科治療とは
簡単に言えば、「歯周病菌の除菌治療」です。
お口の細菌の種類や数などを検査し、その細菌の除菌に合う薬や歯磨き粉を使用して口の中をきれいに除菌するので、安全・確実な治療です。
この方法により、当院でも抜歯・歯周外科の基準も今までと異なり、減りました。
歯周内科治療の治療方法
4つポイントがあります。
- 菌の確認
- 細菌の除菌薬剤の内服
- カビの除菌薬剤あるいはカビとり歯磨き剤での歯磨き
- 除菌後の歯石とり
歯周病菌がいるのか、カビが多いのか、あるいは非常にきれいなのか。
位相差顕微鏡で確認しないと、お薬の選択ができないからです。
確認できるお口の中の菌
- カビ(カンジタアルビカンス)
- 歯周病菌(スピロヘータ)
- 口腔トリコモナス(原虫)
- 歯肉アメーバ(原虫)
歯周病の感染経路
産婦人科の妊婦指導でも聞いたことがあると思いますが、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯菌や歯周病菌などは存在しません。
「人からうつされている」のです。
特に家族間で細菌をうつしあっていることが多いのです。
感染ルートとして考えられるのは、
- 回し飲み
- 回し食い
- 箸の使いまわし
- キス
- くしゃみ
などです。
その中でも、特に危険なのは性感染です。
せっかく歯周病を治しても、パートナーからうつされたのでは意味がありません。
パートナーの方と同時に治療なさることをおすすめします。
治療後の症状の変化
- 噛んだときの痛みの改善
- 歯ぐきの腫れ改善
- 歯ぐきからの出血、膿の改善
- お口の中のネバつきの改善
- 口臭の改善(歯周病が原因の場合)
- 歯の動揺(グラグラ)改善
- 歯のしみる感じ改善
などの症状の改善が期待できます。
特に、症状が軽症の方よりも、重症の方の方が症状の改善の変化を実感されるようです。
薬による歯周病治療終了後に注意すべきこと
歯周病は細菌による感染症なので、再感染に気をつけましょう。
歯周病を引き起こす細菌が感染しにくいように、お口の中を清潔に保つようにこころがけましょう。
つまり、歯石やカビ菌を定期的に除去して、そして毎日の適切な歯磨きをしましょう。
歯周病を引き起こす細菌が再感染していないか、また、お口の中が再感染しやすい環境になっていないか、歯科医院での顕微鏡を用いた定期検診を受けるようにしましょう。
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